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ぼくのポリシー

道具について

ぼくが使っている道具にもいろいろありますが、お客様をおもてなしするためのものについてご説明します。

まず、カット椅子です。
ひと口にカット椅子と言っても、いろいろなものが世の中に存在します。オシャレなサロンさんで見かけるデザイン性に富んだものは、とても目を引きますよね。見栄えもバッチリで、シャンデリアがぶら下がっているようなお店に似合うような、そんな椅子。とても店舗にあっていていいと思いますが、大きな欠点があります。座り心地が悪いのです。

カットで1時間、カラーやパーマで2時間から3時間、お店のシステムによっては5、6時間の滞在もあります。正直、お尻は痛いは、腰は痛いは、健康な若い人でもキツいものです。お年寄りや妊婦さん、まして腰痛持ちの人には、とても我慢できたものではありません。見た目は珍しくても、単なる椅子が上下に動くだけなので、高くても5万円~10万円くらいでしょうか。

道具について 写真2

次はシャンプー台について。

こちらも座り心地と、そして寝心地を重視して選びました。商品名は「YUME」といいます。ゆめ! いかにも寝心地よさそうですよね。

正直、この商品は買う予定ではありませんでした。非常に高額だからです。
ぼくがお店を開いた2007年当時は、こんな高額商品を個人が切り盛りしているお店で置いているところは、長崎にはありませんでした。

だったら、なぜ?と思いますよね。

福岡にタカラベルモントの展示場があるんですが、そこに品物を選びに行ったときのことです。
商品インストラクターのきれいなお姉サンが「せっかくのお越しなので、こちらも体験してみませんか?」と。
そう、悪魔の囁きってヤツです(笑)

道具について 写真4

帰りのJRの車内。
ビールを飲みながら長崎に戻る間、頭の中は例の悪魔、いやYUMEのことばかり……。
でも現実的には、かなりの予算オーバー……。とはいえ、やはり良い物は良い……。電車の揺れとビールの酔いの相乗効果で、いい年した大人の気持ちがグラングランに揺れるんです……。

「アレでシャンプーしたら、お客さん喜ぶだろうな~! 気持ちイイだろうな~!! 寝ちゃう人もいるんだろうな~!!!」。
そんな妄想をしながら、ふと気付くとJRの車内から携帯電話で担当の方に「やっぱりYUMEでお願いします!」と言ってしまいました(笑)

どんなシャンプー台かは、タカラベルモントのHPに詳しく紹介してあります。ぼくの惚れ込んだシャンプー台を、ぜひ体験していただきたいです。

ちなみに、この店はぼく一人で切り盛りしているため、愛してやまないYUMEに横になって店内で自分の髪を洗ってもらった経験は、ただの一度もないのでした(涙)

道具について 写真1

これが、当店の椅子だと50万円近くします(理容室で使われる椅子でいえば普通のクラスですが……)。
なぜコレなのか?

答えは、座り心地がいい! これに尽きます。長時間座っていても、全然疲れません。ハッキリ言いまして、そんじょそこらのカット椅子と一緒にしてほしくありません。特別オシャレなわけではありませんが、見た目よりも座り心地で選んでいます。

日本人には、腰痛持ちがすごく多いそうです。
かく言うぼく自身もそうです。
せっかく来てくださるお客様に、疲れてお帰りいただくのは申し訳ありません。いらっしゃった時よりもリラックス感に包まれていただくためご用意した、大事な商売道具なのです。

道具について 写真3

最初は断りました。でも、その悪魔が言うんです。
「先生! これ、すっごくいいですよ? ウフフ!」
(なぜか、ぼくらの業界では“オーナー”を“先生”と呼びます。くすぐったいですが……)
悪魔に負けた瞬間です(笑)

そして、いざシャンプー!
悪魔は悪魔でも、嘘はつかないほうの悪魔でした。
結果は……完敗です。
本当は、もうひとつ下のランクのシャンプー台にする予定だったのに、体験してみて確かに良い商品だったうえに、予算的にもギリギリOKという罠(笑)
それでも、一度このYUMEを経験してしまうと、あらかじめ心に決めていたはずの本命が、みるみる霞んでいってしまうのです。

道具について 写真5
道具について 写真6
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